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ピロリ菌を除菌した後こそ胃カメラを定期的に受けましょう


いさか内科・消化器内視鏡クリニック院長の井坂です。

ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ菌)は、胃がんをはじめとする様々な胃の疾患に深く関与していることが知られています。
この細菌は、胃の粘膜に長期間居座ることで慢性胃炎や胃潰瘍、十二指腸潰瘍を引き起こし、最終的には胃がん発症のリスクを高める原因の一つとされています。
そのため、ピロリ菌の除菌治療は、胃の健康を守る第一歩と考えられます。
それと同時に大事なのは除菌後の胃カメラによる定期的検査です。
多くの方が、「除菌が成功したからもう心配いらない」と考えてしまいがちですが、それは誤解です。
実際には、ピロリ菌の除菌後も胃がんのリスクは完全にはゼロにはなりません。
そのため、定期的な胃カメラ検査を受けることが、さらなる病気の発見・予防において非常に重要なのです。
日々の診察の中で“以前に除菌はしたけど、その後は胃カメラをしばらく受けていない”という患者さんが予想以上に多いと感じますので、今回改めて説明したいと思います。
その他の除菌後の懸念点についてはこちらを

除菌後の胃には、ピロリ菌が長期間住み着いていたことによるダメージが残っている可能性があります。
このダメージは、胃粘膜の萎縮や腸上皮化生と呼ばれる状態として現れます。
これらの病変は、胃がんの前兆となり得るため、継続的なモニタリングが必要です。
除菌後も症状がない場合でも、目に見えない変化が進行していることがあるのです。
そのため、早期発見が可能な胃カメラ検査を受けることが推奨されています。

胃カメラ検査の利点は、粘膜の異常を直接観察できる点にあり、必要に応じてその場で組織を採取し、詳細な病理検査を行うことも可能です。
これはバリウムを飲んで行う胃レントゲン検査ではできないことです。
早期の段階で胃がんの診断をすることができれば、体への負担のより少ない治療法で治癒へと導くことができます。
胃カメラと胃レントゲン検査の違いについてはこちらを

ピロリ菌の除菌が完了してからしばらく胃カメラを受けていない方の他にも家族に胃がんの既往がある方、胃の不調を感じる方、そして一度も胃カメラを受けたことがない方などはお気軽にお問い合わせください。
胃カメラについてはこちらを

当院では、嘔吐反射の少ない鼻からの胃カメラや鎮静剤を使って眠った状態で受ける胃カメラを患者さんに選択してもらうことができ、予約は診察後だけでなく、ホームページやLINE、TELからでも可能です。
このような取り組みにより胃カメラのハードルを少しでも下げるようにしています。
定期的な胃カメラを受けることで、胃の健康を守り安心して日々の生活を送ることができますので、お気軽にお問い合わせください。

いさか内科・消化器内視鏡クリニック 院長 井坂利史

日本内科学会認定       内科認定医、総合内科専門医 
日本消化器病学会認定     消化器病専門医  
日本消化器内視鏡学会認定   消化器内視鏡専門医 
日本消化管学会認定      胃腸科専門医 
日本ヘリコバクター学会認定  ピロリ菌感染症認定医

定期的な胃カメラを同じ医師にしてもらうことで、以前の所見との比較が可能となり、“変化”に気づく可能性が上がると考えています