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鼻からの内視鏡ってホントに楽なの?


いさか内科・消化器内視鏡クリニックの井坂です。

前回、胃内視鏡(胃カメラ)と胃X線の違いについて解説しました。
今回は胃内視鏡の中で、鼻から挿入する経鼻内視鏡について解説します。
従来、胃内視鏡は苦しくてつらい検査のひとつでした。
しかし、2001年頃から径が細くなった内視鏡を鼻から挿入する経鼻内視鏡が導入され、様変わりしてきました。
つらかった理由は検査中に内視鏡が舌の根本に触れて“オエ~”という反射がどうしても起きてしまうからでしたが、鼻からの挿入では舌の上を通りませんので、この反射がほとんど起きません。
(反射が強い人ではどうしても起きてしまいますので、0%というわけではありません)

初期の頃は口からの内視鏡に比べて画質が劣っていたり、視野が暗かったり、操作性も不十分であったりして、正直扱いにくかったのですが、内視鏡メーカーによる様々な改良を経た現在は、全く遜色ないレベルに達していると感じています。
更に鼻の通り道を通過することで、口からの挿入では観察しにくかった咽頭や喉頭の観察も可能になり、検査中に話すことも可能になりました。
今まで長年に渡って健診やドックで内視鏡に従事してきましたが、現在は8~9割の方が経鼻内視鏡を選択しています。
(因みに私自身が内視鏡を受けるのも経鼻内視鏡です。)
以上より当院では、胃内視鏡検査は経鼻内視鏡検査をファーストチョイスとしています。
しかしながら、経鼻内視鏡にもデメリットもあります。
鼻の通り道が狭いことにより痛みが出てしまって挿入困難な場合があること、鼻血がありうること、鼻中隔の彎曲や形状で挿入できない方も数%程度はいます。
その場合は口からの挿入に切り替えますが、鼻用の細い内視鏡をそのまま使用しますので(内視鏡は外径約5mmとうどん程の細さです)従来の口からの太い内視鏡よりは嘔吐反射は少なくなります。
それでもつらい方には鎮静剤を使用した検査をおススメしています。

このように、当院ではそれまでの患者さんの検査歴や既往歴、年齢などを考慮しながら、ご希望もお伺いして自分に合った検査方法をご提案していきますので、お気軽にお問い合せ下さい。

最後に、どのパターンが自分にあっているか決めるためのフローチャートをお示ししますので、参考にしてもらえたらと思います。

ご自身に合った方法で検査を受けましょう

いさか内科・消化器内視鏡クリニック 院長 井坂利史

日本内科学会認定       内科認定医
               総合内科専門医 
日本消化器病学会認定     消化器病専門医  
日本消化器内視鏡学会認定   消化器内視鏡専門医 
日本消化管学会認定      胃腸科専門医 
日本ヘリコバクター学会認定  ピロリ菌感染症認定医