グローバルナビゲーションへ

本文へ

ローカルナビゲーションへ

フッターへ



HOME >  院長ブログ >  スギ花粉症の人はトマトに注意?~花粉症と食べ物の交差反応~

スギ花粉症の人はトマトに注意?~花粉症と食べ物の交差反応~


いさか内科・消化器内視鏡クリニック院長の井坂です。

毎年、春や秋になると多くの方を悩ませる花粉症。
2026年の春は特にスギ花粉の飛散量が多いようであり、例年よりくしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどの症状で日常生活の質(QOL)が大きく低下し、憂鬱になっている方も多いかと思います。
実は花粉症の方の中には、特定の果物や野菜を食べたときに「口の中がかゆい」「喉がイガイガする」といった症状を感じる人がいます。
これは花粉と食べ物のタンパク質が似ていることで起こる「交差反応」によるものです。

この現象は口腔アレルギー症候群(OAS)と呼ばれ、花粉症の患者さんでは比較的よく見られます。
特にスギ花粉症では、トマトなどの食材で症状が出ることが知られています。
そこで今回は、
・花粉症と食べ物の交差反応とは何か?
・スギ花粉症の人が注意したい食材
・症状が出たときの対処法
などについて、わかりやすく解説したいと思います。

【花粉症と食べ物の「交差反応」とは】
花粉症は、体の免疫システムが花粉に対して過剰に反応することで起こるアレルギー疾患です。
一方、果物や野菜の中には花粉と似た構造のタンパク質を持つものがあります。
体がこれを花粉と誤って認識すると、アレルギー反応が起こることがあります。
このような反応を交差反応と呼びます。
花粉症の人が食べ物によって口の中のかゆみなどを感じる状態は、医学的には口腔アレルギー症候群(Oral Allergy Syndrome:OAS)と呼ばれます。

【口腔アレルギー症候群の主な症状】
代表的な症状には以下があります。
・口の中のかゆみ
・舌のピリピリ感
・唇の違和感
・喉のイガイガ感

多くの場合、食べてから数分以内に症状が出て、30分ほどで自然に改善することが多いとされています。

【スギ花粉症の人が注意したい食べ物】
花粉の種類によって、交差反応を起こしやすい食べ物は異なります。
スギ花粉症では、特に以下の食材が知られています。

・トマト
スギ花粉症で最もよく知られている交差反応の食材がトマトです。
生のトマトを食べると口の中がかゆくなる、喉がイガイガする、といった症状が出ることがあります。
ただし、トマトソースなど加熱したトマトでは症状が出ない場合も多くみられます。
そのほかにはメロン、スイカ、キウイなどでも見られます。

【生でなければ大丈夫】
口腔アレルギー症候群の原因となるタンパク質には、次のような特徴があります。
・熱に弱い
・消化されやすい

そのため、加熱することでアレルギーの原因となるタンパク質が分解され、症状が出にくくなることがあります。
例えば
トマト → トマトソースなら食べられる
果物 → ジャムや加熱調理なら大丈夫
というケースも少なくありません。

【食べてはいけないわけではない】
交差反応の食べ物は、必ずしも全て避ける必要があるわけではありません。

大切なのは症状が出る食べ物を把握することです。
同じスギ花粉症でもトマトは問題ない、キウイだけ症状が出る、など個人差があります。
その年の花粉の飛散量や体調によっても症状の出方が変わることがあります。

【こんな症状が出たら医療機関へ】
多くの場合は軽い症状ですが、以下のような場合は注意が必要です。
・喉が強く腫れる
・呼吸が苦しい
・全身にじんましんが出る
・腹痛や嘔吐がある
このような症状が出た場合は、アレルギーの重症型であるアナフィラキシーの可能性があるため速やかに医療機関を受診してください。

【まとめ】
スギ花粉症の方では、交差反応という花粉と似たタンパク質を含む食べ物を摂取することで生じる反応で口のかゆみを感じることがあることを解説しました。
特に注意したい食材としてはトマトですが、すべての人に症状が出るわけではありませんし、加熱することで出にくくなります。
是非、今回の内容を参考に対処して頂ければと思います。

いさか内科・消化器内視鏡クリニック院長 井坂利史

日本内科学会認定       内科認定医、総合内科専門医 
日本消化器病学会認定     消化器病専門医  
日本消化器内視鏡学会認定   消化器内視鏡専門医 
日本消化管学会認定      胃腸科専門医 
日本ヘリコバクター学会認定  ピロリ菌感染症認定医